サッカーワールドカップ日本代表チームに見るハイパフォーマンスチームの条件とリーダーシップ
2026.06.21
こんにちは!
タレントらくだの佐藤由美乃です。
ワールドカップの日本代表チーム、ついに2戦目を突破しましたね!
しかも4得点という、過去の日本の1試合での得点数を更新する試合でした。
今年の日本代表チームは、誰が見ても、日本過去最高レベルのハイパフォーマンスチームだと言えるのではないでしょうか。
では、ビジネスの世界でも、結果を出し続けられるハイパフォーマンスチームをつくることは可能なのでしょうか?
はい、もちろん可能です!
多くの経営者は、「優秀な人材さえ集まれば、結果を出せる組織になる」と考えがちです。
「いい人さえ採用できればうちの会社もうまくいくんだけどなぁ」
みなさんそうおっしゃいます。しかし本当にそうでしょうか。
私は、優秀な社員が揃ったチームが、実際は、非常に雰囲気悪く、ギスギスし、決して素晴らしい結果が出続けているとは言えない場面を何度も見てきました。
一方で、決して全員が突出した能力を持った社員とは言えなくても、素晴らしい結果を導き出せるチームも見てきました。
一人ひとりの高いパフォーマンスが掛け合わされる「強いチーム」になって初めて、組織は爆発的な成果を生み出します。では、その掛け算を起こす条件とは何でしょうか。
1. ハイパフォーマンスチームを成立させる「3つの絶対条件」
条件1 : 個の役割と責任の明確化
全員が均一な能力を持つ必要はありませんし、完全体を目指す必要もありません。サッカーでは、ポジションによる役割が明確にあり、本人はもちろん、チームでそれぞれの役割があたりまえの共通認識となっています。
それぞれの選手が「自分の武器(強み)」と弱みをも自覚し、そのポジションにおける役割と責任を100%全うする覚悟を持っています。
あなたの組織では、個々の役割と責任は明確ですか?
条件2: 目指すべきゴールの明確化と、個々の深いコミットメント
「勝利」「世界一」というビジョンが全員のDNAに刻まれており、全メンバーがそのゴールに対して当事者意識を持ってコミットしています。
スポーツの世界は、勝ち負けがはっきりしており、目標は「勝つこと」と非常に明確です。
ビジネスの世界ではどうでしょうか?
目標は、売上を上げること?経費を削減すること?お客様の数を増やすこと?お客様の満足度を高めること?
目標があいまいでは、個々の力は発揮されづらい上に、それぞれがバラバラのベクトルに向けて動いてしまいます。
経営者には明確であったとしても、社員にしっかり共有できているでしょうか?
また、その目標が社長の目標ではなく、社員の目標にまで落とし込まれているでしょうか?
条件3: 心理的安全性と、高い信頼に基づいた関係性
心理的安全性とは、批判を恐れず、本音を言い合え、互いの強みも弱みも認め合える土壌です。この安全な基盤があるからこそ、相互理解に基づいた信頼関係が生まれ、どの役割を誰に任せるべきか個々の自律的な判断が可能となります。
サッカーの臨機応変なパスワークのように、想定外の場面においても、うまく連携の取れるチームへと成長していくのです。
社員が本音を怖がらずに言える雰囲気があるでしょうか?
それが失敗を怖がらずに挑戦を生む組織への第一歩です。
2. 条件の先に出現する「相互支援関係」と「高い基準」のパラドックス
これらの3つの条件が揃った時、組織には単なるチームワークを超えた「2つの爆発的なシナジー」が自然と生まれます。
シナジー①:自律的な「相互支援関係」
ゴールへのコミットメントと信頼関係(条件2・3)があるからこそ、メンバーは「自分の評価」のためではなく「チームの勝利」のために動きます。スター選手であっても泥臭いカバーリングを厭わないように、他者のカバーやフォロースルーが自然発生する「利他の組織」へと進化します。
シナジー②:妥協を許さない「高い基準(ハイスタンダード)」
役割と責任が明確(条件1)であるため、お互いがプロとして高いクオリティを求め合います。「仲が良いだけのぬるま湯のチーム」にならず、共通のゴールに向けてお互いのパフォーマンスに高い基準を要求し、建設的なフィードバックを送り合える「切磋琢磨する組織」が実現します。
3. これからのリーダーシップ:コントロールから「環境のデザイナー」へ
ボトムアップの重要性:
今の日本代表に見られるのは、監督が一から十まで指示を出すトップダウン型ではなく、ピッチ上の選手たちが自律的に判断して動くボトムアップ型のリーダーシップです。
日本代表選手OBの方が、森監督に、
「フォワード陣の自己主張の強いタイプの選手たちが、おそらく色々と意見を言ってくると思うのですが、どう統制しているのですか?」とインタビューしていました。
それに対して、森監督は「選手たちの意見は貴重ですから、よく聞いています」との答えでした。
この言葉に象徴されるよう、選手に意見を求め、それをチーム作りに反映させるスタイル。指示を出すだけでなく、選手の自主性を引き出す、ボトムアップ型マネジメントです。
選手やコーチ陣の意見を最大限に尊重・分業化し、「和」の力を重視する姿勢が国内外から高く評価されています。
リーダーの役割:
今は、変化が多く先の見えない時代、そして価値観が細分化し多様性の時代です。そういった現代のビジネス環境において、リーダーがすべきことはマイクロマネジメント(細かな指示)ではありません。上記の「3つの条件」を満たす環境をデザインし、メンバーが「相互支援」と「高い基準」を自発的に回せるよう、伴走者(ファシリテーター)として支援することです。
全員が主役となり、イキイキとパスが回る「強い組織」へ
優秀な個を集めるだけでは組織は機能しません。「明確な役割」「共通のゴール」「高い信頼」が掛け合わされたとき、組織には心地よい安心感と、心地よい緊張感が同居する最高のパフォーマンス状態が生まれます。
メンバー一人ひとりが主役となり、共通のゴールのために自発的にパスを回し合える組織。それこそが、人材のエンゲージメントを高め、結果として組織の定着を盤石にする、これからの時代に選ばれるハイパフォーマンスチーム「強い組織」の条件なのです。
ぜひ、日本代表チームからひとつでも学び、ご自身の組織に活かしてみてください。
タレントらくだには、ハイパフォーマンスチームを実現するために、互いの強み弱みを明確にし、心理的安全性を高め、共通言語を持てるメソッドがあります。
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